appbrewエンジニアの高橋です。早いもので入社してから1年と4ヶ月が経ちました。以前、下記のキーボードインタビューの記事を書いてからも、もうすぐ1年になろうとしています。
私もだいぶこの会社に慣れ、特徴的なカルチャーへの理解がだいぶ深まってきたところです。またLIPSの成長に合わせて、弊社自体も日々変化を続けてきました。そして、昨年末から世界中に影響を与えている新型コロナウイルスの流行も、この会社に確実に変化をもたらしています。
新型コロナにはほとんどの会社が何かしらの対応を行っているはずで、その対処法の会社ごとの違いは皆さんも気になるところかと思います。
そこで今回は、新型コロナにより弊社の働き方はどのように変わったのか、また、どのようなところは変わらなかったのかについて、まとめてみたいと思います。
※この記事は2020年8月7日時点の状況について記述したものであり、今後のコロナ問題の動向にあわせた最新の就労環境・業務体制とは異なっている可能性があります。
withコロナで何が変わったのか?
1. リモートワークの割合が増えた
弊社ではコロナ以前よりリモートワークが任意でできるようになっており、かなり活用している人もいました。ただし、定例と言われる週一回の各種ミーティングや打ち合わせの際には出社することが原則で、オフィスに出社している人の割合がいつも60~80%くらいでした。
それが緊急事態宣言中はリモートワーク推奨となり、ミーティングもZoomとの併用に変わりました。それを機に、後述のようにリモートワークしやすい環境や文化に変わったため、宣言明け後もリモートワークをする人の割合や頻度は以前より明らかに増えました。今では、エンジニアについて言えば出社している人の割合は30~40% / 日くらいの感覚です。
2. フリーアドレス制が導入された
これはコロナの流行以前より、オフィスの引越しと並んで検討されてきたことではあります。社員の増加に伴い、オフィスの最大定員が50人のところを、ここ数ヶ月は正社員だけでも40人以上が占めるようになりました。業務委託やアルバイトの方を入れると席が足りなくなってしまいます。
一方で、リモートワークがより一般的になるとともに、週に1回とか、月に1回とかの出社ペースで仕事をこなせる社員も出てきました。また、その日や時々の気分に合わせて仕事場所を点々とするのを好む遊牧民のような人もいます。
そこでフリーアドレス制を部分導入することになりました。希望した人には、新設されたロッカーが割り当てられます。ロッカーを貸与された人のデスクは自由席に変わり、下のカフェスペースと併せて以前よりも活用されるようになりました。
弊社オフィスの特徴として、フロアの半分ほどの面積をカフェスペースが占めています。そこで作業やラフなディスカッションがこなせます。
3. 各種の会議がZoomとのハイブリッドになった
弊社では、週1回ペースの各種定例や随時のミーティングが行われ、以前はそれらを出社して対面で行うことが前提となっていました。
それがコロナにより、急遽テレカンに全面的に切り替えられました。弊社ではG Suiteを契約していることもあり、当初は試験的にGoogle Meetで行っていましたが、じきにより多人数接続に強くて高機能なZoomに移行しました。
問題になったのが、複数人が同席した際のハウリングです。一台のPCのマイクのみをONにしたり、スピーカーではなくヘッドホンを使用することで解消するのですが、大人数が同席するときにマイクやスピーカーのパワー不足が問題になりました。
そこで、そこそこ高級なYAMAHAのマイク一体型スピーカーを導入しました。おかげで今ではかなり快適にテレカンができています。
現在はほとんどのミーティングが出社メンバーとリモートメンバーをZoomでつなぐ、ハイブリッド形式で行われています。さらに、出社しつつZoomで参加する人もいます。それはオブザーバーとして他の作業と並行しながら聴講するためだったたり、密を避けるためだったりと、より柔軟な姿勢で会議に参加できるようになりました。
また、会社の経営方針についてコアメンバーが現状確認と課題解決に向けて議論する「経営戦略定例」がZoom経由で全正社員が気軽に参加可能になったことで、よりオープンに経営の情報を得たり、議論に加われるというメリットももたらされました。
4. ドキュメント化が一層重視されるようになった
リモートワークの割合が増えたことにより、情報を文書にして非同期で共有することが重要になってきます。
弊社では以前より主なドキュメント共有にQiita Teamを利用してきました。しかし現実には、毎日すごいスピードでコミュニケーションが発生し、また意思決定がされていくので、きちんとドキュメントにまとめられないまま話が進むことも多々あり、問題となっていました。
これが情報格差が生み、社内政治や手戻りが発生するので弊社では良くないとされています。
リモートワークを取り入れた働き方では、議論の場に居合わせなかったメンバーや生活リズムの違うメンバーにも情報を届けなければならないので、よりドキュメント化を丁寧にしようという風潮が生まれてきました。
従来のQiita Teamに加えて、最近はNotionが注目されています。かんたんに見やすく保守性の高いドキュメントが作成できます。
5. 対面コミュニケーションの重要さにも気づいた
また逆説的なようですが、リモートの割合が増えたことでメンバー間の齟齬や感情的なぶつかりが生じることも増えました。
原因として、お互いの顔が見えない中で文章のみでコミュニケーションをとると、正確なニュアンスや温度感を伝えることが困難であることが指摘されています。そんななか、延々と文章で応酬を繰り返すのは非生産的です。
また、ふわっとした相談ごともテキストコミュニケーションにはあまり向きません。
そんなケースでは「slackでのやり取りはここまでにして、Zoomしましょう」「対面で話しましょう」と積極的に会話でのコミュニケーションに切り替えることで、仕事をスムーズに進められることにみんなが気づきつつあります。
withコロナで変わらなかったこと
1. マネジメント不要の働き方
一方で、withコロナでも変わらなかったこと、言い換えると、コロナ前から弊社が取り入れてきて、withコロナに適応できた文化もありました。
一つは、「全員が意思決定者」という原則です。
弊社が目指す組織のあり方は、階層を持たず、各個人にロールが割り振られる自律分散型組織です。全員が情報共有と議論の義務を持ちながら、個人の判断と責任のもとで仕事を進めることができます。
このような組織は他者のマネジメントが最小限で済むので、フレックスやリモートワークといったwithコロナの働き方に合っていると考えます。
評価は成果ベースでチームメンバー同士が行う仕組みになっています。ですから日々の働きを誰かが細かく監視するような必要もありません。
2. 非同期的に仕事をする
弊社はフレックス制を導入しており、非同期での働き方が当たり前になっています。これは、それぞれがパフォーマンスを最大限に発揮できるように時間を使うという意図があります。
一人ひとり、また日によって生活リズムも違えば気分のノリも違います。昼寝を取り入れる人がいたり、家族や友人との時間を確保する人もいます。
また、不要なミーティングに時間を割くより、適時テキストベースでの共有や議論を行うほうが、意思決定が早くなり効率的である、という考え方もあります。
こうした働き方を実現するためにノウハウを試行錯誤してきたことが、withコロナへの適応を比較的スムーズにしてくれたように思えます。
エンジニア社員のみんなの動向
それでは実際にエンジニアの社員がどんな「withコロナ」の日々を過ごしているのか、何人かの例をかんたんにご紹介します。
北海道に戻った人:mkさん
自粛生活が続いたうちに、故郷の北海道が恋しくなったらしく、北海道に帰ってしまいました。
日々大自然の中での開発を満喫しているそうです。
休暇をとった人:高橋(筆者)
リモートワーク中心に切り替えたところ、メンバーと会うことが少なくなり、自分が何のために働いているかわからなくて憂鬱になってしまいました。
1ヶ月間仕事を休んでリフレッシュした後は、オフィスでメンバーと働く時間をとることを大切にしています。
子育てと両立:yasumaさん
いつも家庭が夕ご飯の時間になると「ドロン」と言っていなくなってしまいます。仕事の息抜きはお子さんを腕にぶら下げて腕力トレーニングすること。
ただ、家族がいる家では集中できないので、最近は実家の部屋に通勤しているそうです。
一軒家で猫と同棲:yoshinoさん
1DKのマンションに住んでいたものの、本格的なリモートワークには手狭だったため、一軒家に転居したそうです。仕事専用の部屋と猫専用の部屋を確保したとのこと。
今年1歳になったルルくん(この記事参照)と水入らずな生活を送っているようです。
オフィスに日々修行に通う:Pinさん
前回のキーボードインタビューの記事でも紹介したPinさん。オフィスまで徒歩3分という好立地に居を構え(全社員内で通勤時間最短!)、日々出社して研鑽に励んでいます。求道者ですからね。
withコロナでパワーアップするappbrew
このように今回のコロナをきっかけに、appbrewの就業環境はより多様性を受け入れる魅力的なものになったのではないかなと、個人的には嬉しく思っています。
最近は第二波の様相も危惧されていますが、弊社では「Home Beauty Project」というおうち美容キャンペーンを始めたり、コロナ禍での退屈な時間を楽しく過ごすための音声SNSを開発したりと、withコロナに合わせた新サービスを次々に企画・開発しています。
We are hiring!
appbrewでは現在も、急成長中のコスメクチコミアプリLIPSをはじめ、「ユーザーに求められるものを再現性をもって作る」ことを変わらぬミッションとして、複数のアプリを開発中です。
弊社のカルチャーやミッションに興味を持った方、ぜひ一度ご応募ください!お待ちしております。