はじめまして!asmzと申します!
私は昨年初めて、2015年から開催されている、日本のAndroidカンファレンスでは最大級の、DroidKaigiというAndroidカンファレンスに登壇をいたしました。
https://speakerdeck.com/starmaine777/monitaringudepahuomansugai-shan-ru-men
Androidアプリのパフォーマンス・チューニングにどう着手をしていけばいいか、という話をしました。
今回の記事は、DroidKaigi登壇に向けてどのような準備をしていったのかを紹介したいと思います。技術イベントへの登壇をしてみたいけれど、なかなか勇気が出ないという方への手助けになれたら嬉しいなと思っております。
Sessionに応募する - 公募ネタ出し会
DroidKaigiは、4月中旬から5月中旬にかけてセッションの公募が行われます。
弊社のAndroidエンジニアとiOSエンジニアの3名で、DroidKaigi2023のセッションの公募内容の検討ミーティングを5月上旬頃に行いました。
ネタ出しには、以下の三点を考慮しながら、複数のアイデアを出していきました。
- 技術的にトレンド感があるか(AndroidではJetpackComposeがまだまだ話題)
- 業務に反映しやすそうなもの
- 多くの人が興味を持ってくれそうなもの
当時、私は業務で「起動速度が遅い」という問題に取り組んでおり、FirebasePerformanceなどを利用してどのように改善できるか悩んでいました。
パフォーマンスの改善に興味を持つ人も多いでしょうし、何よりも自分自身がしっかりと学びたいという気持ちもありましたので、「モニタリングでパフォーマンス改善入門」という内容で応募することにしました。
Session採択に内定される
6月の上旬にDroidKaigi運営からDroidKaigi2023への採択メールが来ました。
↑当時のSlackで動揺の具合がわかります
Session準備 -公式Doc読み解き編-
今回のセッションのテーマは「モニタリングでパフォーマンス改善入門」です。「入門」なので、公式サイトのドキュメントや公式YouTubeの情報をNotionにまとめていきました。Notionのページ機能は、情報を階層化して整理しやすく、後でスライドを作成する際には、ページ単位でスライドをまとめていけばよかったので、長いスライド作成に向いていると感じました。
Session準備 -もしかして締め切り思ったより早いと焦り始め編-
7月の頭に参加した勉強会で、「同時通訳セッションでは、早い人だと8月の末には締切があるのでは?」という話を聞き、二ヶ月しかないことに改めて痛感し、一気に焦り始めました。このタイミングで、ようやくNotionのガントチャート機能を利用してスケジュールを作成しました。
7月中には何を書くかの内容をまとめて、8月からスライド作成に入ろうと考えていましたが、諸事情により業務アプリにmacrobenchのコードを入れることを諦め、サンプルコードを別途書くことになりました。また、公式情報を読み込むのに想定よりも時間がかかったため、スケジュールが少し遅れ気味になりました。結局、8月の頭くらいからスライド作成を始め、足りない情報を再度調べ直したり、調査とスライド作成を並行して行いました。
Session準備 -事前発表練習でいろいろ見えてくる編-
弊社のiOSエンジニアであるAkkeyさんもiOSDCで登壇することになり、8月の第2週頃には、作成途中でも構わないので発表の練習をしようとAkkeyさんから提案がありました。そのため、共同で発表練習会を行いました。
資料作成途中で意図的に通しでの発表練習を行うことにより、不足している点が明確になり、その後の資料作りの指針となり、多くの学びがありました。業務時間中に毎週固定の時間で発表練習を行うことで、次の発表までにはさらに改善しなければならないという適度なプレッシャーもあり、スライドの完成度が急速に向上しました。最初の練習では40枚だったスライドが、翌週には80枚、3週目には目標の40分間話し続けられる100枚前後に成長しました。何度か人前での発表を繰り返すことで、話すこと自体にも慣れていき、多くの良い経験ができたと感じています。
今後、もし勉強会で長い発表をする機会があれば、「発表練習駆動スライド作成」を行いたいと思いましたし、この方法は皆さんにもおすすめしたいと思います。
同僚の前での練習は計3回行い、また自宅でも2回ほど通し練習をし、ついに当日を迎えました。
Session準備 -同僚デザイナーさんにスライドかわいくしてもらう編-
セッション公募のタイミングで、もし採択されたらかわいいスライドのテンプレがほしいなーーと同僚のデザイナーさんに話していたので、実際に依頼してみました。
GoogleSlideのテンプレで作っていたのですが、当てはめてみたら一気に「映え」るスライドになったので、デザインの力を感じました。(実際のデザインは先頭にあるリンクからスライドを見てもらえると嬉しいです)
発表当日
満席に近いくらいに席が埋まり、緊張はしたものの、練習を複数回行っていたこともあり、落ちついて発表することもできたのかなと思います。発表後にX(Twitter)で感想を探してみて、「パフォーマンス改善に興味があったので、参考になった」等々見られて嬉しかったです。
実はほぼ勉強会初登壇!でまさかDroidKaigiという大きな場所で40分話すことになるとは思いませんでしたが、とても貴重な経験ができ、チャレンジしてみてよかったと思いました。